響きの良さを追求する
当教室では、ピアノ、ヴァイオリン、声楽等を学ぶ生徒さんたちに、
ただ演奏技術を教える、心を豊かにするだけでなく、
音楽の響きの美しさを理解してもらうことにも力を入れています。
クラシック音楽にとって欠かせない存在である、
偉大な作曲家たち、
J.S.バッハ、W.A.モーツァルト、ベートーヴェン達が
生きていた時代の音楽を通して、
現代にも通じる美しい響きを追求しています
音楽と時代背景の理解
スピーカーもなく、録音機もない時代。
蒸気で走る車が発明されたのは、J.S.バッハの没後。
見える景色、普段の暮らしも、現在とはかけ離れたものでしょう。
ピアノやヴァイオリンも今とは違う形でした。
今より不便だったかもしれませんが、
その分、五感は研ぎ澄まされていたのではないかと思います。
マイク、スピーカーはないけれど、木や石で造られた建物の中で奏でる音楽
響きの質や、ある程度広いホールでも遠くまで響く音には
かなりこだわっていたのではないでしょうか。
楽器選びのこだわり
当教室では、できるだけ響きの良い楽器を、
聴覚がめざましく発達する乳幼児さんから、こだわって、
そろえております
その理由は、響きの違いが分かる生徒さんを育てたい!!から。
私は小さい頃、
ピアノやヴァイオリンを練習す時に、
「間違えずに、強弱をつけて、楽譜通りに弾く」ことが正解で、
大きな音もしっかり出せたら、それでいい!
と思っていました
クラシック音楽、特にヴァイオリンの音色が好きで、
音楽に関しては素人ですが、
当時レコードやラジカセを熱心に聞いていた父は、
「この音色がいいんだよな」
と、お気に入りの演奏家の録音を聴いては、
しきりに言っていましたが、
私は「確かに、私が出す音よりは、はるかにいいけどね(笑)」
なーんて、生意気にも、心の中で思っていました
音色の良し悪しが、
それほど重要なことだとは思っていませんでした。
というか、気が付いていなかったんだと思います。
ところが、大学に入って、講義やゼミで同級生や先輩たちの演奏を聴いたり、
ピアノ・ヴァイオリン・オーケストラ・オペラ・声楽
様々な録音を聴いたり、
なけなしのバイト代で、海外からの一流のオーケストラやオペラなどの演奏会に
足繁く通っているうちに、
- 長く聴いていても心地よい響き
- 身体の各部位に心地よく共鳴する響き
- 感動を生み出す響き
に出会い、その響きを作るのには、どうしたらよいのだろう?
と、考えるようになりました
その中で、柔軟な演奏姿勢と呼吸が、美しい響きを作ることが分かりました。
体幹を整え、柔らかくしなやかな身体と腕・手指を作ることと、
正しい呼吸が、ホールでも遠くまで響く、美しい響きを作ります。
また、タッチや音の重さ、バランスを聴く耳を育てることで、
良い響きを聴き分ける耳ができる。
これがないと、響きの追求ができません
そしてさらに、楽曲への理解が、感情的な深い演奏につながり、
その結果、感動を生む響きにつながる。
作曲者の時代背景を理解して、曲への想いをのせた演奏をしないと、
これまたうまく響きません。
最後に、声楽に関しては、生まれ持った声帯や体つきも関係してきますが、
ピアノとヴァイオリンに関しては、
響きの良さを、
楽器という形で買うことができます。
なので、楽器にはこだわっています。
ピアノでは、ハンマーが弦を叩く瞬間のタッチ感と、その後の響き
自宅教室では、ヤマハの上位機種を、
第二教室では、シゲルカワイのピアノを使用。
近年はまっている御木本メソッドは、理想の響きを作ってくれます
ヴァイオリンは、よりシンプルにできている分、
身体の状態に素直に反応してくれるので、面白いです。
しかし、耳が育っていないと、響きの違いすら分かりません
耳を育てることは、講師側の重要な役割だと思います。
昨日は、近隣の幼稚園の卒園式でした。
日々のレッスンと練習の積み重ねが、響きの違いの分かる耳を作っていきます
先生の話を聞く姿勢はしっかり育っている年長さんたち
小学校に上がって、さらに聴き分ける耳と感受性を育てていきましょう!
お一人お一人を大切に、育てていきたいと思います
当教室では、響きの良さを追求することを通じて、
生徒さん一人ひとりの音楽との深い結びつきを大切にしています。
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