第18回ショパン国際ピアノコンクールが始まり、予選からすべて動画で見られるので、アーカイブなどで視聴させていただいています
美しい演奏にうっとり聴きほれて、しばしば時間を忘れてることが多々‥
日本にいながらにして、ポーランドでの演奏がいつでも聴けるなんて、本当に良い時代です
ショパンは、ピアノを習う人にとっては、憧れの存在
ショパンのお母様は、幼い頃よく歌を歌って聴かせていたそうで、またパリの「イタリア座」へオペラも観に行っていたそうで、ピアノで歌わせる曲がたくさんあります
当時のオペラといえば、何と言ってもイタリアで流行ったベルカント唱法
「ベルカント」とは、「美しい歌」
ヴァイオリンの名手で、「悪魔に魂を売り渡した」と言われる「パガニーニ」も、このベルカントの技法を取り入れて作曲しています。
そのベルカント唱法の中でも、ショパン作曲の題名にもなっている「スピアナート」奏法とは、なめらかに、気高く上品に演奏しなくてはいけなくて、そのためには重苦しくなったり、上品さ、軽快さや表現力がなくなってはいけないそうで
ショパンを夢中にさせた歌手を調べていたら、このような映像が出てきました
「マリア・マリブラン」と彼女のライバルでもある「エンリケッタ・ゾンターク」が一緒に歌っている、ロッシーニ作曲「チェネレントラ」の最後のロンド
「コロラトゥーラ」と言われるのですが、速い音型でも、音程が1つ1つクリアに聴こえてきます
まさに「真珠を転がす」ような…
大学時代から、私もベルカント唱法を色々と勉強してきましたが、これがなかなか難しい
まず、イタリア語の発音自体が、歌うような言語になっていて、日本語とはだいぶ違うので、母音だけをつなげて、高音域から低音域まで均一な響きでなめらかに歌う練習をかなりしました
(これは、劇団四季などでも取り入れられているようですね)
そして、広いホールで響かせるために、上半身はリラックスさせた状態で、息の上に声をのせていきます。
(お寿司でいえばシャリが息、ネタが声…)
そこへ、子音を音が飛ぶように入れていきます
また、ヴァイオリンでは「響きを豊かにさせるのにヴィブラートをかけて」などと言われますが、声楽の先生からは「ヴィブラートはかけちゃダメ」
と言われ、ヴィブラートがかかっている声を「ちりめん」なんて言われました
まっすぐ、柔らかく透き通るような、広いホールでも遠くまで届く声を求めて、吐く息を横隔膜でコントロール(腹筋を使い)ながら、しなやかさを使って音を出す
この呼吸の訓練が、ピアノやヴァイオリン演奏にも役立つと思います。
少しずつ生徒さん達にもお伝えできれば良いなあと思いますが…
今日のレッスンから1コマ
バスティンベーシックス1巻に入った小1のRちゃん
発表会が終わり、読譜の練習がおろそかになっていたので、今日は「線の音符」を一緒に復習しました
読譜はかなり個人差がありますが、早くて1か月~長くても3年ほどじっくりと取り組めば、必ず読めるようになってきますので、焦らずゆっくりと…
でも、曲の数をこなせばこなすほど、そのスピードは速くなりますよ